家に帰ってきて玄関のドアを開けた瞬間、脱ぎっぱなしの靴や、置きっぱなしの郵便物が目に入り、どっと疲れを感じてしまう…。そんな経験はありませんか?玄関は、一日の「いってきます」と「ただいま」を迎える大切な場所。家の顔とも言えるこの場所が散らかっていると、無意識のうちに心まで乱れてしまうものです。
「ただいま」が心地よくなる玄関の作り方|靴が散らからない収納術
この記事では、そんな玄関のごちゃごちゃを解消し、「ただいま」が心地よくなる空間に変えるための、簡単な片付け術と収納のコツを3つのステップでご紹介します。
この記事を読めば、もう鍵を探したり、散らかった靴にイライラしたりすることはありません。毎日を気持ちよくスタートし、穏やかに締めくくるための、玄関づくりのヒントがここにあります。
この記事で分かること
- 玄関が散らかりやすい根本的な理由
- 靴箱をスッキリさせるための靴の「棚卸し」方法
- もう靴が散らからないための具体的な収納ルール
- 鍵や郵便物が迷子にならないための「定位置」の作り方
- キレイな玄関をキープする1日1分のリセット習慣
なぜ、家の「顔」である玄関はすぐに散らかるのか?
玄関の片付けが難しいのには、特有の理由があります。それは、玄関が「外」と「内」をつなぐ中継地点であり、様々なモノが出入りする場所だからです。
- 外と内のモノが混在する:靴や傘、コートなど外で使うモノと、スリッパや家の鍵など中で使うモノが混在し、整理が複雑になりがちです。
- 一時的なモノが多い:郵便物や宅配便の段ボール、子どもが公園で拾ってきた石ころなど、「とりあえず」と置かれる一時的なモノが集まりやすい場所でもあります。
昔から「玄関の乱れは心の乱れ」と言われるように、家の第一印象を決める玄関が整っていると、自然と心も落ち着くものです。玄関を整えることは、単なる片付け以上に、日々の暮らしの質を高めるための大切なステップなのです。
ステップ1:靴箱の「棚卸し」と「スタメン」の選定
玄関の散らかりの最大の原因は、やはり「靴」。まずは、靴箱の中身をすべて出して、手持ちの靴を「棚卸し」することから始めましょう。
靴箱からすべての靴を出し、自分がどれだけの靴を持っているかを客観的に眺めてみてください。そして、一足ずつ手に取り、以下の基準で「手放す靴」を決めていきます。
- この1年、一度も履かなかった靴
- サイズが合わない、足が痛くなる靴
- 傷みや汚れが激しく、修理しても履かないであろう靴
手放す靴を決めたら、残った靴の中から、今シーズンによく履く「スタメン」の靴を選び抜きます。この「スタメン」こそが、あなたの靴箱の主役です。
ステップ2:もう散らからない!靴と傘の「収納ルール」
靴の数が適正になったら、次は散らからないための「収納ルール」作りです。誰でも守れる簡単なルールを決めるだけで、玄関は驚くほどキレイに保てます。
ルール1:たたきに出す靴は「一人一足まで」
玄関をスッキリさせる上で、これが最も効果的なルールです。たたき(玄関の土間部分)に出しておく靴は、「一人一足まで」と決めましょう。それ以外の靴は、必ず靴箱にしまいます。家族がいる場合は、「自分の靴は自分でしまう」というルールを共有し、協力をお願いすることが大切です。「たたきに靴がない」状態が当たり前になると、掃除もしやすくなり、一石二鳥です。
ルール2:靴箱は「使用頻度」で場所を決める
靴箱の中も、使いやすさを意識して場所を決めましょう。一番取り出しやすい「ゴールデンゾーン(目線から腰の高さ)」には、先ほど選んだ「スタメン」の靴を置きます。冠婚葬祭用の靴やオフシーズンの靴は、少し取り出しにくい上段や下段で十分です。オフシーズンの靴は、中身が見える透明なクリアボックスに入れておくと、衣替えの際にも分かりやすく、ホコリも防げるのでおすすめです。
ルール3:傘は「スリムな傘立て」に
増えがちな傘は、本当に必要な本数に絞り、家族の人数に合った「スリムな傘立て」を選びましょう。ポイントは、濡れた傘を乾かすための一時置き場と、乾いた傘を収納する場所を分けることです。例えば、普段はスリムな傘立てだけを置き、雨の日だけ、マグネット式の傘立てをドアに取り付けて一時置き場にする、といったアイデアもあります。これにより、傘立てが常に満杯でごちゃごちゃ、という状態を防げます。
ステップ3:鍵や郵便物は「住所」を決めて迷子にしない
玄関で散らかりがちなのが、鍵や印鑑、郵便物といった細々としたモノたち。「どこに置いたっけ?」と探す時間をなくすために、一つひとつに「定位置(住所)」を決めてあげましょう。
鍵・印鑑には「指定席トレイ」を
家の鍵や車のキー、宅配便の受け取りに使う印鑑など、毎日使う小物は、玄関に「指定席」を作ってあげるのが一番です。靴箱の上に、お気に入りのデザインの「トレイ」を一つ置くだけで、立派な指定席が完成します。「家に帰ったら、鍵は必ずこのトレイの中に」。この習慣をつけるだけで、「鍵がない!」と慌てる朝から解放されます。壁にマグネット式のキーフックを取り付けるなど、壁面収納を活用するのも良い方法です。
郵便物は「即仕分け」を習慣に
ポストから持ってきた郵便物を、とりあえず玄関の棚に置いていませんか?これが、散らかりの大きな原因になります。郵便物は、「その場で仕分ける」を習慣にしましょう。まず、不要なチラシやDMは、玄関に小さなゴミ箱を用意しておき、その場で処分します。重要な書類や後で読む手紙は、すぐにリビングの所定の場所へ持っていく。この「玄関で溜めない」という動線を作るだけで、玄関は驚くほどスッキリします。
まとめ:1日1分の「玄関リセット」で毎日を気持ちよく
今回は、家の顔である玄関をスッキリさせるための、具体的な片付け術と収納のコツをご紹介しました。大切なのは、一度キレイにすることよりも、その状態をキープする簡単な「習慣」です。
難しく考える必要はありません。以下の「1分リセット」を、毎日の習慣に取り入れてみませんか?
- 家に帰ったら、靴を揃えて靴箱に戻す。
- 出かける前に、たたきに余計な靴やモノが出ていないか、10秒だけ確認する。
たったこれだけです。この1日1分の小さな習慣が、一年後には大きな差を生み出します。「ただいま」が心地よく、気持ちよく「いってきます」が言える。そんな玄関で、あなたの毎日を今よりもっと快適なものにしてくださいね。