「何もない部屋」は本当に幸せ?自分らしい「好き」に囲まれて暮らす方法

習慣とマインド

「ミニマリスト」「持たない暮らし」「何もない部屋」…。
近年、モノを極限まで減らしたシンプルなライフスタイルが注目を集めています。SNSで見る、まるでホテルのような、モノがほとんどない部屋の写真は、確かに美しく、憧れを抱く人も多いでしょう。

しかし、いざ自分が実践しようとすると、「本当にこれで幸せなのかな?」「なんだか殺風景で、心が落ち着かない…」と感じてしまうことはありませんか?

モノを減らすことは、確かに心地よい暮らしへの第一歩です。でも、その目的は「何もない部屋」を作ることではなく、その先にある「自分にとって本当に心地よい暮らし」を手に入れることのはず。

「何もない部屋」は本当に幸せ?自分らしい「好き」に囲まれて暮らす方法

この記事では、世間のミニマリズムのイメージに囚われすぎず、あなた自身の「好き」や「心地よさ」を大切にしながら、モノと上手に付き合い、自分らしい豊かな暮らしを築くためのヒントをお届けします。

「何もない部屋」の落とし穴:なぜ、心が満たされないのか?

モノを減らすこと自体は素晴らしいことですが、極端な「何もない部屋」を目指すことには、いくつかの落とし穴があります。

落とし穴1:世間のイメージに囚われ、自分を見失う

「ミニマリストはこうあるべき」「このくらいモノが少ないのが正解」といった、メディアや他人の基準に囚われすぎていませんか?本来、ミニマリズムは「自分にとって本当に大切なモノを見極める」ための手段です。他人の基準に合わせてモノを減らしすぎると、いつの間にか「自分らしさ」や「心の豊かさ」まで手放してしまうことになりかねません。

落とし穴2:モノを減らすことが「目的」になってしまう

片付けや断捨離を繰り返すうちに、モノを減らすこと自体が目的になってしまうことがあります。しかし、モノを減らすこと自体に喜びを感じる時期はあっても、それが最終的なゴールではありません。その先に「どんな暮らしがしたいのか」という視点を見失うと、減らしたはずなのに、なぜか心が満たされない…という状態に陥ってしまいます。

落とし穴3:必要なモノまで手放し、不便を感じる

「何もない部屋」を目指すあまり、本当に必要なモノや、いざという時に役立つモノまで手放してしまうことがあります。結果として、不便を感じて買い直したり、ストレスを感じたりと、本末転倒になってしまうことも。モノを減らすことと、不便な生活を送ることは、全く別の話です。

自分らしい「好き」を見つける!心地よい暮らしのための4つのステップ

「何もない部屋」を目指すのではなく、「自分にとって本当に大切なモノ」に囲まれて暮らす。そのための具体的なステップをご紹介します。

ステップ1:【再確認】あなたの「理想の暮らし」をもう一度描く

以前の記事でも触れましたが、片付けの原点は「理想の暮らし」を描くことです。モノを減らすこと自体が目的になっていないか、もう一度立ち止まって考えてみましょう。「どんな部屋で、どんな気持ちで過ごしたいか」「どんなモノに囲まれていたら、心が満たされるか」を具体的にイメージすることで、モノの要不要の判断基準が明確になります。

ステップ2:【基準】「愛しているか、使っているか」でモノを選ぶ

「ときめくか、ときめかないか」という基準も素晴らしいですが、もう少し現実的な基準として「そのモノを愛しているか、あるいは、日常的に使っているか」という視点でモノを選んでみましょう。

  • **愛しているモノ:** 眺めているだけで幸せな気持ちになる、思い出が詰まった品、コレクションなど。
  • **使っているモノ:** 日常生活で頻繁に使う、機能的で便利なモノ。

このどちらにも当てはまらないモノは、あなたの暮らしにとって、今は必要ないモノかもしれません。

ステップ3:【空間】「私のお気に入りコーナー」を作ってみる

家の中に、あなたの「好き」を凝縮した小さなコーナーを作ってみましょう。お気に入りの本だけを並べた棚、旅先で集めた雑貨を飾ったスペース、趣味の道具だけを置いた一角など。この「お気に入りコーナー」は、あなたの「好き」の基準を明確にし、他のモノの要不要を判断する際の羅針盤になります。また、このコーナーを見るたびに、心が満たされる効果もあります。

ステップ4:【許容】「キュレーションされた散らかり」も楽しむ

「何もない部屋」を目指すあまり、生活感のない殺風景な部屋になっていませんか?もし、あなたがアートや植物、本などが好きで、それらを飾ることで心が豊かになるタイプなら、無理に隠す必要はありません。

大切なのは、「散らかり」ではなく「キュレーション(編集)」されているかどうか。無造作に置かれているのではなく、あなたが意図して選び、配置した「好き」なモノたちなら、それは「心地よい空間」の一部です。自分にとっての「心地よい散らかり」の許容範囲を見つけてみましょう。

「好き」に囲まれた暮らしを育むための実践ヒント

最後に、あなたの「好き」を大切にしながら、心地よい暮らしを育むための具体的なヒントをいくつかご紹介します。

ヒント1:本当に「好き」なモノは、隠さずに飾る

お気に入りのカップ、美しいデザインの文房具、旅の思い出の品など、見ているだけで心が和むモノは、ぜひ隠さずに飾ってみましょう。それらが日常の風景になることで、あなたの暮らしはより豊かになります。ただし、飾りすぎは逆効果。厳選した「一軍」だけを飾るのがポイントです。

ヒント2:季節や気分で「好き」を入れ替える

たくさんの「好き」なモノがある場合、すべてを一度に飾る必要はありません。季節ごとに、あるいは気分に合わせて、飾るモノを入れ替えてみましょう。そうすることで、一つひとつのモノを新鮮な気持ちで楽しむことができ、飽きを防ぐこともできます。

ヒント3:新しいモノを買う時は「愛せるか」を自問自答する

新しいモノを迎え入れる時は、「本当にこれを愛せるか?」「長く大切に使えるか?」という視点で、じっくりと検討しましょう。衝動買いや、「とりあえず」で買うのをやめるだけで、あなたの家には、本当に「好き」なモノだけが集まるようになります。

まとめ:あなたの「好き」が、最高のインテリアになる

「何もない部屋」が、すべての人にとっての正解ではありません。
本当に大切なのは、世間の基準や流行に流されることなく、あなた自身の「好き」や「心地よさ」を深く見つめ、それに正直に生きることです。

あなたの「好き」が詰まった部屋は、あなたにとって最高のパワースポットであり、最高のインテリアになります。

モノを減らすことの先に、あなただけの「好き」に囲まれた、心豊かな暮らしが待っています。今日から、あなたの「好き」を大切にする暮らしを始めてみませんか?

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